「まだ大丈夫」が命取り!? 今日からできる!「先伸ばさない経営」の3つの鉄則
経営に日々向き合っている皆さんに、どうしてもお伝えしたいことがあります。
それは、「法律トラブルは、起きてからでは遅い」「ビジネス法務は備えが10割」という現実です。
今回は、「先伸ばさない経営」を実現するための3つの鉄則を、個人事業主の方との対話形式でご説明します。

先生、ちょっと相談したいんですけど…最近、契約や規則など、法務関係が手薄なので何とかしなきゃなとは思ってるんですが、つい後回しになっちゃって。

なるほど、日々の経営に追われてると、法務は「急ぎじゃないから」とつい先送りになりがちなんですよね。でも、ご存知ですか、「法律トラブルは、起きてからでは遅い」ということを。

実際、対応が遅いとどんなトラブルが起きるんですか?

例えばですね……
- 取引先とのやり取りを口約束だけで進めていたら、代金が支払われなくなった
- 従業員とのちょっとした行き違いを放置していたら、突然、労働審判を起こされた
- 自社サイトの広告表現が問題視されて、消費者からクレームを受けた

うわ…どれも他人事じゃないですね。

共通しているのは、「なんとなくこれでいいのかなー、という不安はあったんだけど手を打たなかった」こと。小さな不安や違和感を放っておくと、取り返しのつかない事態になりかねません。

でも、どうすれば“先延ばし”せずに済むんでしょう?

実は、それには3つの鉄則があります。今日はそれをご紹介しますね。


「なんか気になるな」「ちょっと変だな」って感覚、ありませんか?

あります、あります。例えば、契約書の締結を取引先に渋られるときとか、社員のモチベーション低下が気になるときとか。

そう、それがサインなんです。たとえば、
- インフルエンサーにSNSで商品を紹介してもらったが、表現がちょっと大げさかも?
- 副業っぽいことをしている従業員がいるみたい
こういう時は、躊躇せず専門家に相談すること。
「ここが気になります」という一言で十分。事実関係を完璧に整理しなくても、早めに相談することが大切です。


取引実績がある相手に改めて契約書の締結を求めるのって、なんか角が立つ気がして…

まー、そのお気持ちはわかります。
ただ、信頼関係があっても、次のような認識のズレは普通に起きますし、むしろ信頼関係がある取引先には、契約書でそのような認識のズレを解消しておくメリットは理解してもらえるのではないでしょうか。
- 業務範囲が曖昧で、後から「これは聞いてない」と言われる
- 納期の定義が食い違っていて、遅延損害金が請求できない
こういった認識のズレに起因するトラブルを防ぐには、最低限の合意事項だけでも書面にしておくこと。
小規模な取引でも、発注確認メールやメモ書きでOKです。


契約書って一度作ったら終わりじゃないんですか?

いえいえ。法律もビジネスも常に変わりますよね。例えば、
- 個人情報保護法(2022年改正)
- ステルスマーケティング(ステマ)規制(2023年施行)
- フリーランス新法(2024年施行)
こうした法改正に対応しないと、知らぬ間に法律違反を起こしてしまうことも。
だからこそ、年1回「法務チェック月間」を設けて見直すのが理想です。でOKです。

でも、何をチェックすればいいか分からないんですけど….

チェックリストがあると便利ですよ。例えば:
- 契約書は最新の法律に対応しているか?
- 社内規程(ハラスメント・テレワークなど)は現行法に合っているか?
- ウェブサイトの表示は法律に準拠しているか?
- マーケティング表現がステマ・景品表示法に抵触していないか?
「思い立った時に」ではなく、 「予定して強制的に実施する」ことで、確実にリスク管理が進みます。
チェックリストの作成を弁護士などの専門家に作成してもらうのも有効ですね。


法律トラブルは、起きた瞬間に「信用・顧客・人材・資金」すべてを失うことがあります。でも実際は、多くのトラブルには、その前に「兆候」があったはずなんです。

なるほど、小さな兆候がトラブルの火種になってるんですね。

そうです。だからこそ、ぜひ覚えておいてください。
- 小さな不安を感じたら即アクション
- 合意事項は必ず書面に残す
- 年1回は必ず法務メンテナンス
この3つを「今この瞬間から」始めることが、未来のトラブルを防ぐ最大の手段です。



