よくわからない士業の違いについて、弁護士と行政書士が対談してみました!

こんにちは。

田園都市線沿線・地域密着型法律事務所、たまプラーザBizCivic法律事務所の弁護士 木村俊樹です。

前回は、無料テンプレートを使用するメリットと注意点、契約書の作成を依頼するときのポイントをお届け致しました。

今回は特別企画!行政書士の水流(つる)先生をお迎えして、弁護士と行政書士についてのお話をお届けいたします。

Q. 弁護士・行政書士の職業の内容について教えてください。

木村:弁護士の仕事は、法律に関わる幅広い業務。争いが起きた時に代理人になって介入していくのが一番大きな仕事になります。ビジネス系のお客様にとっては、紛争になってからご相談いただくよりも、紛争を予防するためにお手伝いしています。

水流:行政書士は、「街の法律家」と言われています。敷居が低いのがいいところですね。紛争の介入や代理行為はできないのですが、許可・免許の代理申請は可能になっていて、費用もお安くなっています。ご本人の名義で書類を出していただけるのであれば書類を作ることができます。行政書士は「円満解決の専門家」だと思ってやっています。

Q. 同じ「法律」を扱っていると思うのですが、それぞれ得意分野はありますか?

水流:行政書士もかなり幅広いですね。例えばビザ、許認可、相続などを専門にしている方もいらっしゃいます。

木村:弁護士でも、企業系や民事系など紛争には種類がありますし、契約書やルール作りなどをメインにやってらっしゃる方もいらっしゃいます。弁護士の中でも企業の顧問をやっている方は裁判所にあまり行かない方もいらっしゃいます。僕はビジネスのお手伝いをしているので、書類仕事がメインになっています。元々サラリーマンだったので会社の仕組みがわかりますから、その経験が活きていますね。裁判になってしまうととても大変なので、ビジネスでは紛争にならないようにすることが大切です。出来るだけリスクを回避する対策に注力したいです。

水流:私は顧問もしていて、契約書関係のレビューもありますが、多いのは許認可申請と相続関係です。社労士さんと合同事務所でやっておりますので、社会保険関係や助成金、就労規則なども取り扱っております。業界としては建設業や飲食店が多いです。

木村:弁護士が疎いところって許認可や行政上の申請などなんですよね。アドバイスは出来るのですが、詳しくはわからないので、行政書士さんに助けてもらうというのは大切ですよね。日常の業務は行政書士さんにお願いして、問題が起きるかもという時に弁護士に相談をするというのができますね。

水流:そうですね。相続手続きしていると、前妻に子供がいたなどで揉めてしまって弁護士さんにお繋ぎしたりしました。あと、契約関係でご相談をいただいても、揉めてしまっていた場合は弁護士さんにということもありました。弁護士さんと繋がりながらお仕事するのが大切だと思います。

Q. 近年AIの発達が目まぐるしいですが、脅威や活用方法などはありますか?

木村:AIはすごい便利で、これからの仕事に使って行かなければと思います。契約書をAIに任せるのはまだ不安ですが、使い方によっては仕事を変えてくれると思います。セキュリティ面でも気をつけながら使う必要がありますね。

水流:実は30年後には行政書士の仕事はなくなると言われているんですね。行政関係もオンラインで申請出来るようになってきていますが、まだ使いづらい状態です。改良されるまでは仕事があるのかなと思います。私は、行政書士にはコミュニケーションがすごく大切だと思っていて、その中には専門家にしかわからないこともあるし、話すことでわかることもあると感じるので、AIに取って変えられないところを頑張っていきたいと思います。どうやってコミュニケーションを取って満足していただけるかが大切だと思います。

木村:AIはコミュニケーションはまだまだ難しい。議論をしながら論点を整理するというのは人間の仕事ですよね。信頼関係が最終的にお任せしたいと思っていただく要因だと思っています。


いかがでしたか?
弁護士と行政書士の違いや、得意分野、将来の話など、これからお願いするときに参考になるかと思います。

たまプラーザBizCivic法律事務所では、規約・契約書を制作するお手伝いをしています。わからないことがある場合などは、お気軽にご相談ください。

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